Feel my feeling

国家公務員を志して九州の地方都市から東大へ進んだ学生が、将来への悩みや日常への思い、関心のある分野(旅、地理、政治経済、ランニングなどなど)について記していきます。

京都と大阪で見つけた夕焼けの色気

お久しぶりです、門倉です。
つい先日、3泊2日で京阪旅行に出かけてきたのだ。

結論から言えば、素晴らしいものだった。高校の部活の同期と会うのが目的だったので、観光はそこまで考えてなかったが…思わず魅了されてしまった。とりわけ京都という街はやはり観光の王様であった。
友達との会話が楽しかったのはもちろんだが、この都市の新たな側面を幾つか覗けたこと、そして時間に対して敏感になれたことがかなり嬉しかったのだ。
朝の嵐山は風光明媚。散歩をしている近所の住民しかいない中での嵐山。特に竹の小径や祇王寺は五感を研ぎ澄まされた。竹の小径はその名の通り、竹で囲まれた細道のことである竹のほのかな快い匂い、朝のフクロウの鳴き声。祇王寺は、小さい空間の中に作り上げられた、控えめな日本庭園が素晴らしい。松、池、苔、盆栽、鶯、木洩れ陽。ああ、まさしく「古き良き日本」が凝縮されているなという感じ。別に知識がなくとも、その趣きを僕のDNAが反応した。

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昼を嵐山で済ませた後は八坂神社、清水寺など京都市東部の観光。それらよりも、その後の夕方に訪れた高台寺という、秀吉にまつわる寺が意味深いものであった。お寺そのものよりもその時間帯に意味を見出したと言う方が適切かもしれない。この空間での夕方という時間に感動しました。高台寺清水寺から祇園に至るまでの下り道の途中の高台に位置している。あたりは少しだけ静かだ。着物を着た観光客らしき女性がちらほらいる。そして市街地方面を見ると綺麗な夕焼け。この夕焼けと、どこかのお寺の五重塔、ちょっとした静けさ。夕方は1日を振り返る時間だとよく言われるが、それを身体で受け止めた時でもあった。

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夜は烏丸でディナーをとった。ここでも発見が。以前は河原町から八坂神社に至る道が京都の中心部と考えていたが、そうではなかったのだ。河原町から烏丸に至る通りが一大繁華街なんだなあと。前者はむしろ観光客相手の店ばかりだが、後者は地元の人が日頃から使いそうなショッピングビルや居酒屋などがただずんでいた。他の都市でも見慣れた看板がチラホラ見えてなんとなくホッとしたものだ。街並みに注意を払っている京都の努力もやはり伝わってはきたが!

翌日は伏見稲荷、宇治の平等院に行った後、大阪入り。友達と再会する前に大阪城を久々に見てきたが、そこで再びあの「夕方」に遭遇した。前日の夕方がノスタルジーを刺激する情緒豊かな優しさをもつとすれば、この日の夕方は、あたかも僕に何かの終わりを迫ってくるような、激しい顔をしていた。それはおそらく、背後に大阪のビル群がそびえていることや、そもそも大阪という街に僕が立っていたという事実に関係しているのでしょうか。こうして、僕はますます夕方の持つ色気に魅了されてしまった。
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